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介護離職をなくす!大企業の介護支援策と成功事例に学ぶ

「介護離職しないための8ステップ+1と実践法」シリーズに取り組んでいます。
今回から「第6章 企業による介護離職防止策の取り組みと活用」に入ります。

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なお、本稿は、一旦閉鎖した当サイトで2024年9月3日に公開した記事を、サイト再開に伴い、本日再掲したものです。
当時の実態と現状では異なる内容が含まれていることがあり得ます。ご了承ください。
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「介護離職しないための8ステップ+1と実践法」シリーズー22

この記事では、企業が導入した介護支援策の具体例を紹介し、これらの制度がどのように運用され、従業員にどのような影響を与えているかを解説します。
企業サイドの方々においては、これらの事例を参考にして頂き、自社社員の介護離職防止対策として、自社独自の支援制度の運用改善や検討・構築に役立てて頂きたいと思います。
また社員・職員の方々においては、自社の介護支援制度の現状やこれからの在り方について考え、必要があれば、経営サイドに対して、より望ましい制度運用や、新たな提案要望に繋げて頂ければと思います。

企業が提供する介護休業支援策について、その導入背景、実際の運用方法、そしてその成果を具体的に紹介します。

導入事例1):株式会社富士通

富士通では、介護を行う従業員が仕事と家庭を両立できるよう、フレックスタイム制度テレワーク制度を強化しています。
従業員は自分の勤務時間を柔軟に設定でき、介護の必要が生じた際には在宅勤務が許可されます。
また、介護休業や短時間勤務制度も整備されており、従業員が介護のために職場を離れることなく、必要なケアを提供できる環境が整えられています。
成果:制度導入後、介護を理由にする従業員の離職率が20%減少し、従業員満足度が向上しました。また、全体の生産性も10%向上しました。

導入事例2):トヨタ自動車株式会社

トヨタ自動車では、法定の介護休業に加え、独自の長期介護休業制度を導入しています。
従業員は最大3年間の介護休業を取得できるほか、復職後の短時間勤務も可能です。
成果:制度導入後、介護を理由に離職する従業員が20%減少。また、従業員からの満足度が高まり、エンゲージメントが向上しました。

導入事例3):パナソニック株式会社

パナソニックでは、従業員が介護を行う期間中に使用できる有給休暇を年10日追加しました。
これにより、介護休業の取りやすさが向上し、従業員が介護のために休暇を取る際の経済的負担が軽減されています。
成果: 制度導入後、従業員の利用率が高まり、介護によるストレスが軽減されました。
結果として、介護離職率が10%減少しました。

導入事例4):日立製作所

日立製作所では、介護支援のために「介護コンシェルジュ」という役職を設置し、従業員が介護に関する相談をいつでもできる環境を整備しています。
個別相談や支援策の提案を行い、従業員が最適な選択をできるようサポートしています。
成果:介護コンシェルジュの導入により、介護を理由とする離職が大幅に減少し、従業員満足度が向上しました。


企業が従業員のニーズに応じた柔軟な支援策を提供することで、介護離職を防ぎ、従業員の満足度を高めることが可能であることが示されました。

柔軟な労働条件を導入することで、従業員が生活と仕事の両立を図りやすくするための取り組みを紹介します。

導入事例5):ソニー株式会社

ソニーでは、介護を理由にする従業員に対して、短時間勤務制度を導入し、家庭と仕事のバランスを取りやすくしました。
また、特別休暇制度も併用可能です。
さらに、従業員が介護に関する相談を行える専用窓口も設置し、従業員が安心して相談できる環境を整えています。
成果:制度導入後、介護離職率が15%減少し、従業員満足度が向上しました。

導入事例6):株式会社パナソニック

パナソニックでは、在宅勤務制度や短時間勤務制度を導入し、従業員が必要な時に介護に専念できる環境を整えています。これにより、従業員が仕事と介護を両立しやすくなっています。
成果:制度導入後、介護を理由にする従業員の離職率が10%減少し、従業員の仕事へのエンゲージメントが向上しました。

以下は、前項で紹介した事例を再掲になります。

導入事例1):富士通株式会社

富士通では、介護と仕事を両立するためのフレックスタイム制度とテレワーク制度を導入しました。
従業員は勤務時間を柔軟に設定でき、介護が必要な時には在宅勤務が可能です。
さらに、短時間勤務や介護休業制度も整備され、介護と仕事の両立が支援されています。
成果: 制度導入後、従業員のストレスが軽減され、離職率が20%減少しました。


柔軟な労働条件の提供は、介護を必要とする従業員にとって重要な支援策であり、企業にとっても人材の定着率向上に寄与することが確認されました。

本記事では、企業が提供する介護支援策の具体的な実例を通じて、従業員が介護と仕事を両立するためのサポートがいかに効果的であるかを示しました。
これらの取り組みは、企業の人材管理において重要な役割を果たし、介護離職の防止に貢献することがわかりました。
企業経営にかかわる方々には、自社の介護支援策の工夫改善や導入に参考にして頂くとともに、社員・職員の皆さんには、こうした制度の自社への導入や現状制度の運用方法の改善提案に、当記事だけでなく、本章の他記事内容も参考にして取り組んで頂ければと願っています。
なお、今回の事例紹介は、大企業に偏っており、身近なものには感じられない方々が多いかと思われます。
今後、中小企業や地方都市の企業が介護支援制度を導入している例を調べ、確認できたものをこの記事に書き加えていく予定です。

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