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93歳義母「サ高住」介護体験記|2015年の記録と気づき

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93歳義母の左脚大腿骨骨折・入院・手術入院とリハビリ転院。
要介護認定申請を行いながら、退院後の介護施設探し、サ高住入所申込み。
<要介護1>認定後、入所決定と契約締結・諸手続き、そして義母の説得と入所準備。

慌ただしく、そして不安を抱きつつ過ごした日々でしたが、なんとかサ高住への入所を終え、新しい介護生活が始まりました。
今回は、入居後ほぼ1ヶ生活状況をメモしたものを振り返ってみます。

3月24日に、リハビリ病院からサ高住(サービス付き高齢者住宅)に移って、今日で丁度1ヶ月。
当初の入居拒否の姿勢・言動から、ケアマネジャーに「2~3ヶ月間くらいは、落ち着くまでは大変かも」と言われたこととは関係なく、私なりに、ある程度覚悟はしていましたが・・・。

入居して1~2日で、まず訪問介護計画にあった身体介護サービスの内の<足浴>が嫌と。
話しを聞いてみると、ストッキングをいちいち脱がなきゃいけないのが面倒、食事が済んで、食堂でやらされる、お湯がぬるい・・・

相談すると、部屋でもできるとのことだったので、その後一度は部屋でやってもらったらしいのですが、気持ちが悪くて、やっぱりイヤだ!と・・・。
足浴の日に準備をしても、嫌、嫌の拒否・拒絶・・・。
本来、当日キャンセルの場合、キャンセルは認められず、介護保険サービス規定費用は頂くが、今のところ頂かないようにしている、とのご親切。

このままでは申し訳ないので、当初週2回の計画のお風呂の回数を4~5回に変更して頂くことで、足浴を減らすことに。
お風呂も当初、病院と同様シャワーだったのですが、湯船に入れると話したら、入りたいと・・・。
久し振りに湯船に浸かることができて良かったのですが、お湯はもっと少なくて良い、お湯がぬるいと私に注文。
それをヘルパーさんに伝達。
お風呂の回数が増えると、今度は面倒なのか、足浴でもいい、と言い出したりして・・・。
結局「どっちでもイイ」と・・・。

食事とおやつの時しか部屋から出てこず、入居の人と交わろうとしない、部屋にこもりっきりと。
これは、想定内のこと。
まあ、食事の時は、隣の人とも自然に話しをしているので、ボチボチ、でいいのではないか。
テレビをずーっとつけたままで居るのも家にいた時と同様。
無理して、嫌なことをする必要もないかと・・・。

入居1週目に、隣接している病院(このサ高住は、その医師が経営者)で健康診断を受けるので付き添って欲しいとの連絡を受けて訪問。
なんでも自分でできると強気なので、近いから、杖をついて歩いて行こうか、と言ったら、急に不安になったか、気分が悪い、車椅子で行くと・・・。

なんのことはない。
リハビリ病院入院中に、車椅子で散歩外出があり、その時に杖を持っていったが、怖くて歩けなかった、と今頃、弱気なことを言い出した。
その話をを聞いて、反対に、一安心!
自分の弱さ・不安感を、初めて外に出したのですから。
これも変化の一つのきっかけになるのでは、と。

部屋から出ないので運動不足とヘルパーさんが心配しても、部屋の中と部屋の外のお手洗いを使用するときは歩いているから大丈夫、と。
と言っても、歩行器に頼っているので、1日午前と午後1回ずつ、ホールを2往復くらいするように伝えましたが、その後、どうか。
まぁ、口約束だけでしょうね。

生活援助サービスの中の週1回の<買い物同行>。
初めて車椅子で近くのスーパーとホームセンターへ。
随分遠かった、と不満。
1回目は、ホームセンターだけで切り上げてきたのか、つまらなく、また、疲れたよう・・・。
杖も持参して、少しは売り場を歩いたのか聞くと、持って行かなかった、と。
ヘルパーさんは、持って行った、と・・・。
スーパーがあるから、そこで食べたい物を買ってくればイイ。
杖も持っていて、少し歩いてみたら、と。

2回目の買い物外出時に、施設内で履くための草履と、出張美容院でカットしてもらった髪が少し長かったので、自分でカットしようと安全かみそりを購入。
施設に戻った後、草履は、かかとが高くて転ぶ危険性があるという理由で、ヘルパーさんが自分用で使うからと買い上げてくださった。
カミソリは、使うときに立ち会うから預かっておく、と取り上げられた、と。
入居時に、美容院は、今までの行きつけのところに行きたいか尋ねたら、どちらでもイイ、ということで、4月の第2週に、施設に定期的に来てくれる美容を利用。
カットと毛染めをしてもらい、3000円と随分安く済み、こちらはまずまず満足の様子。
但し、もうちょっと短くして欲しかったらしく、先に書いたような、安全かみそりの顛末。

極めつけは、4月から正式契約のデイサービス。
3月にお試し経験通所で行ったが、ただの按摩みたいなもので終わり、しかも随分待たされた、あんなところには行かない! と・・・。

まあ、せっかく貴方の為を思って計画に入れたのだし・・・、と伝え、ケアマネジャーさんが、ご親切に、4月の1回目は一緒に付き添って行き、様子を見てきます、と。
当日、午後、種々の打ち合わせ・相談・確認のため施設に行き、ケアマネさんに尋ねたところ、迎えの車が来たが、嫌、行かないの一点張りで、結局行かずに帰ってもらった、と。
がっくり!

ケアマネさんと相談。
リハビリ入院病院の先生が、当施設の入居の方のために、リハビリで来てもらったことがあるので日程的に可能か聞いてみて、可能ならば、通所ではなく、この施設でリハビリ的なことをやってもらうことに・・・。
いやはや、変更変更で、申し訳ないことで・・・。

まあ、入居当初は、笑顔がなく、怖い顔をしていたのですが、部屋の準備もできるだけのことはしておいたし、新しくて、陽当り・採光もまずまず良くて、思ったより施設が良かったのか、だんだん、落ち付いてきて。
時々、きついこと、文句は言いますが・・・。

しかし先週のある朝、電話があり、今まで、温水便座タイプではない自分の部屋のトイレを使わず、部屋からすぐ近くにある温水便座トイレを、夜中、頻繁に起きて利用しており、手を洗った後蛇口を締め忘れて、水が流れっ放しになっていたことがあると職員から報告があった、と・・・

当初から部屋のトイレが温水トイレでないのを不思議に思い、いずれ取り替える必要があるかなと。
施設には、自費で取り付けていいか、確認は済ませていました。
本人から文句も特別には文句はなかったので、しばらくそのままにしていたのですが、やはり代え
るべきと思い立って、家電専門店に行き、設置の手配を行い先日22日に交換完了!

丁度その日、これまでの母の状況・状態を逐次気にし、一喜一憂し、メンタリティの振幅が大きか
った妻も、最近の様子を聞いて、かなり不安感がなくなり、施設に行って、会ってみようかという
気持ちになり一緒に。
約3ヶ月振りの顔合わせ。
一応、自然に話ができたと、一安心。
訪問介護の責任者の方も、笑顔が出てきたし、よく話もしてくれるし、大丈夫ですよ、と妻に話して
くれたとのこと。

これが、サ高住入居、1ヶ月間の出来事のあらましです。
いろいろ経験していることで、自分の老中・老後をどうするか、その視点で、いい経験になっている
な、と感じている新緑の季節でした。

(以上2015年4月24日、記)


以下の文は、翌5月にメモ程度で投稿したものをここで追記したものです。

今までは、いささか他人ごとのように捉えつつも
・要介護者数の爆発的増加、
・介護諸施設・介護従事者の負担や不足問題、
・医療費・介護費等の社会保障費の増大化
・健康保険料・介護保険料負担増
など当然今後の社会で予想されるところを考えると、大変な時代だなあ、これからは、ますます大変な状況になっていく、という漠とした感覚。
ただ、それにとどまらずに、自分自身が介護を受けることを想定した時できるだけ周囲や費用の負担がかからないような生き方、可能な準備をしていくべきそう思いつつ、生きていくのが高齢者、ひとりひとりの責任では、と考えるのです。

実は既にかみさんが一昨年65歳を迎えており「介護保険被保険者証」を持っていました。
ということは、この3月に私もめでたく同年齢になったため、私も介護保険被保険者。
OMG !
真の意味で、というか、名実ともに、というか、「老々介護」チーム結成!となるわけです。
自分ならばどうするかどうなるか、自分たち夫婦でそうなったらどうするか・・・。
常に平行して考えていくべき、そう思います。

(以上2015年5月22日、記)

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3月24日の入所から1カ月後の4月24日に投稿した記事でした。

実際のところ、義母が果たして施設を気に入ってくれるか、施設が提供する介護サービスや生活サービスに馴染んでくれるかどうか、そしてなにより、家に戻りたいと強く主張し、施設生活を維持できなくなるのでは・・・。
その不安・心配を強く抱き続けた1ヶ月だったといえます。

なにがあっても、なにが起こっても、すべて想定内のこと。
なにが起きても不思議ではない。

そう考え、そう受け止め、その時その折に考えうるベスト、ベターな選択と対処を迅速に行う。
そうすることでしか義母の理解を得、穏やかな生活を送ることが可能になる方法はない。
また、先行して行動を起こすべきと気づいたことについて、そして施設から要望があったことに対しては、できるだけ早く対処する。
心掛けたことでした。
言い方を変えれば、義母に対しての、そして施設とのコミュニケーションを迅速に、誠実にとることが、最も大切なことと考えての1ヶ月だったと思います。

その姿勢・心がけは、義母が施設生活を送っている間は、変わらず持ち続け、行動すべき。
想定外のことも、すべて想定内のことと受け止め、対応する。
その基本は、この後、要介護3になり、特養に転所し、その特養で100歳で看取るまで続くことになります。

次回、この年2015年が終わり、新しい年を迎える年末に整理した、フェーズ1の締めくくり・総括を振り返ることにします。

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