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98歳義母、特養入所決定前後のサ高住生活状況と退所まで

サ高住から特養に転所で、義母の新たな介護生活、私たち夫婦の新たな介護生活に入る状況に至ったことを、<第2フェーズ>シリーズの初めに以下の回想記で報告しました。
⇒ 『98歳義母介護体験記:特別養護老人ホーム(特養)介護期』シリーズを始めます (kaigoshukatsu.com)
⇒ 98歳義母、要介護1から要介護4への区分変更で5年間生活のサ高住退所へ | みんなの介護・終活・おひとり様 (kaigoshukatsu.com)

今回は、これを受けて、特養転所の時期が迫っていた折りのサ高住生活での状況、そして転所を迎えることになった経緯とその状況を振り返ります。


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要介護4としてのサ高住での生活。
変わったことは、歩行器での生活が不可能となり、完全に車椅子生活になってしまったこと。
ただ、それでも自力でトイレなどをやろうとするので、スタッフの方々は目を離せないことに。
なので、とにかくコールボタンを押して呼ぶように念押し。
以前よりは頼るようになってきたとのことでしたが、それでも、転んで動けなくなっていることもあるようでした。
加えて、歩行器を支えに立って歩くことがなくなったためか、食が細くなったことも気になることでした。
見た目も、以前よりも顔が細く見えるように。
今年の10月には99歳なのですから、やむを得ないとは思うのですが。
そうこうするうち、少し厄介なことが起きました。



2月19日にサ高住より、主治医からの連絡として、左足首近辺に発症していた褥瘡が悪化してきたので、調べて、急性期病院の循環器内科を予約したので受診をという要請。
それまでは、介護スタッフが医師の指示を受けて、基本的な処置をしてくれていました。
対応すべく、往復介護タクシーを手配し、2月25日に初診を受け、医師に治療をしてもらい、洗浄用剤と塗布薬も処方。
病院で受け取り、サ高住に渡して、毎日ガーゼ交換・塗り薬塗布など処置をしてもらうよう依頼。
再診日まで様子を見ることに。
サ高住には専従看護師がいないので、介護スタッフが毎日担当してくれたわけです。
訪問したある日に、他の車椅子生活の重度の要介護男性高齢者も、ガーゼ交換してもらっているのを見ました。
やはり介護は大変な仕事です。

3月10日に再診。
治療を受け、同様の処置を継続し、経過を見ることに。
次回3月30日に再診予約。
同日、再診。
若干良くなる傾向ということで薬を変更し、以降同様毎日施設で処置。
次の再診予約はなしとし、このまま経過を観察。
何かあれば再診に来ることになりました。

結局、そのままサ高住退所となり、特養入所時に、薬を持参して状況説明し、同様の処置を専従看護師に依頼。
入所当日、看護師が、健康状態などを引き継ぎとしてチェックした折り、背中にも褥瘡ができていることを教えてくれました。
どうやら、サ高住でもそれは分かっていたらしいのですが、退所時に私には伝えてくれませんでした。
妻の妹(義母の次女)がサ高住に訪問した折り、その褥瘡を見て、スタッフに伝えた所、もうすぐ施設を出るんでしょ、みたいなことを言われた、という話が、後日妻を通して入ってきました。
ちょっと残念な話でした。
特養での現在は、毎日看護師に、治療してもらっており、特に外来で専門病院に行くよう要請されることは、これまでのところありません。


さて、入所申し込みをした特養の担当者が、2月10日に、サ高住に義母との面接目的で来所。
当然サ高住の施設長も、医師経営者も、いつ特養入所が決まり、いつ退所するのか気になる所だったと思います。
私としては、入所決定だけでなく、実際に入所する日が決まってから申し出ることにしていたので、結果的にはかなりギリギリになりました。
受け入れる特養サイドがこちらの希望日である5月1日でよいと、なかなか決定頂けなかったためです。
正式に5月1日の入所を認める旨の連絡を受けたのが3月26日。
これを受けて、退所日程をサ高住経営の医師と施設長それぞれに書面でお伝えしたのが、3月30日。
その少し前に、特養から、
・健康診断書
・特養指定嘱託医宛紹介状
・服用薬などのリスト
をサ高住に作成を依頼するよう言われており、その旨もお願い。

これを機にして、退所に向けた雑件の処理・対応に入っていきました。
サ高住関連での主な対応事項は、
・車椅子及び別途利用していたクッションを自己用で購入手配し、レンタルしていたものと交換
・部屋の調度品、日用品・衣類などの不用品の処分、一部自宅への持ち帰り、特養への移送品の整理等
・退所日の、特養搬入品運送の便利屋さん手配
・同、義母移送用介護タクシーの手配
・退所日の薬受け取り
・医師、施設長への挨拶と御礼
など。
ほぼイメージに近いペースで、進めていくことができたのですが、1件だけ、私自身のミスで、冷や汗・脂汗をかく失態を冒してしまいました。

それは、サ高住で利用していたものと同じ種類の車椅子とクッションを手配しようと、種々検討し、最終的には、車椅子はネットで、クッションはレンタル業者から購入することに。
そこまでは良かったのですが、ネットで何度も検索や検討しているうちに、<自走用>を発注すべきところを、間違って<介助用>で発注(3月31日)。
サ高住直送にし、交換設置日をレンタル担当社員とスケジュール調整して決め、当日4月17日に開梱。
それなりに日も迫っていた折り、介助式が送られてきていたことに、その時気づき、ガーン!
その日の交換はもちろん取りやめ、自宅に戻り、ネット業者とのメールでのやり取りで対応策を検討。
レンタル担当社員は、部品の交換ができないか調べてみると戻ったが、数日立っても連絡なし。
日が経過し、気も焦ったが、発注先業者から、未使用品の返品は、検査して商品価値を見積もり、手数料・送料など計算して最終的な返金処理額を決め、カード決済処理をする旨結論の、メールでのやり取りを数度。
その見込額の幅も提示され、この際追加費用はやむを得ず、一応了解。
結局、自走式を4月23日に新たに発注し、介助式は翌24日に梱包し、佐川急便にサ高住に集荷に来てもらいメーカーに発送。
もうそれで、日程も間に合うかどうかギリギリのところ。
幸い、27日に商品が届き、翌28日にレンタル会社担当者と施設で会い、車椅子とクッションの設置、レンタル品との交換引き上げを完了。

退所日前日の4月30日、施設長に御礼の挨拶に伺い、主治医事業トップにもことづてを依頼。
結局当初の予定とはまったく異なるドタバタ一人プレイを演じたのだですが、なんとか無事、翌日の退所日を迎えることができたわけです。
退所日、午前中に、打ち合わせしていた以前利用したことがある便利屋さんと二人で、荷物の搬出、特養への運び込みを終了。
午後、再度サ高住に行き、介護タクシーに義母を乗せ、特養に移動、入所。
幸い、義母の意識もはっきりしており、施設長に御礼の言葉を伝えてくれました。
こうして、新しいそして恐らく終の棲家となるであろう、特養での生活が始まることになります。

(以上2020年7月7日、記)


サ高住入所中は、いずれ要介護3以上になることで、特養に入居することがあるだろう、と思っていました。
年齢が進む中で当然のことと想定しつつも、本音のところは、特養に代わることなく、ずっとサ高住生活が継続すると、経済的負担が大き過ぎて、厳しくなることに大きな不安を感じていました。
実際には、5年足らずの間、大きな変化もなく元気に生活できたことは、義母本人の、家で生活したいという希望とはまったく異なるものでしたが、本人も安心して生活できたことが大きいと考えています。
自分の家で最後まで暮らしたい、死にたいと願い、在宅介護生活のままで生涯を終えることができることは、ご本人にとっては幸せなことでしょう。
しかし、そのために、非常に大きな負担を負い、自身の生活時間の多くを親や配偶者の介護に充てた家族、場合によっては、やむなく介護離職を選択せざるを得なかった家族がいるわけです。
もし、私が介護される立場になれば、家族のそうした負担はなんとかして避けたい。
ずっと、そして今も変わらず、そう思っています。

いずれにしても、介護生活と介護問題を考える上で、サ高住と特養という、まったく異なる介護システムを経験できたことは、私たち夫婦と自身にとっても、このサイトを運営する上でも、非常に大きかったのは言うまでもありません。

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2024年5月1日に開設した、当サイト「介護終活.com」https://kaigoshukatsu.com。
サイト管理者自身の介護体験が、当サイトの開設運営の最大の要因です。
開設時から開始した15回にわたる『93歳義母介護体験記<第1フェーズ:サービス付き高齢者住宅介護期>シリーズ』を先ず終えています。
これに続いて、<第2フェーズ>として、『98歳義母介護体験記:特別養護老人ホーム(特養)介護期』を始めています。
フェーズ2は、93歳でサ高住に入所し、5年余り生活していた義母が98歳の時に同施設内で再度骨折。
高齢と本人の希望により手術を回避して保存治療を選択したことで、要介護3の認定を受けることに。
そのために特養へ変わった事情とその生活模様を今年廃止するサイトに8回にわたり連載しました。
その記事をほぼ原文通りに再掲載し、回想記として現在考えることを書き加えていくものです。
なお、掲載記事の内容は、当時2020年時点の介護保険制度に基づいているため、現在の介護保険制度と矛盾する部分もあります。
ご了承ください。

※前回の記事に戻ります:98歳義母、要介護1から要介護4への区分変更で5年間生活のサ高住退所へ | 介護終活.com
※次の記事はこちらです:93歳から98歳まで、義母の5年間のサ高住生活総括 | 介護終活.com

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