ケアマネージャー退職・交替とサ高住経営の変化|初めての介護1年総括

介護体験

93歳義母の左脚大腿骨骨折・入院・手術入院とリハビリ転院。
要介護認定申請を行いながら、退院後の介護施設探し、サ高住入所申込み。
<要介護1>認定後、入所決定と契約締結・諸手続き、そして義母の説得と入所準備。
慌ただしく、そして不安を抱きつつ過ごした日々でしたが、なんとかサ高住への入所を終え、
新しい介護生活に入りました。
フェーズ1の最後の投稿が、4月25日。
義母の骨折・入院から既に1年を経過し、新しい年を迎えようとしています。
12月に思いがけないケアマネジャーの退職があったことを加えて、1年を締めくくります。

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その後は、当初私が毎週末、義母を訪問し、果物や好物のおかず、衣類などを届けました。
しばらくして、義母も私の妻も落ち着いたころから、夫婦で週1回訪問するように・・・。

毎月、入居生活の様子の報告と、月次の請求書類、医師の診察・医薬品の処方実績等に月次
ごとの介護サービスを添えて郵送されてきます。

この間の主な出来事を以下、メモします。

1.洗浄機付き温水トイレへ自費で交換
部屋付きのトイレが普通の座った時冷たいものだったので申し入れし、自費で設置

(変更前)



2.まとめて申し入れた事項
1)部屋の前の廊下が日中でもやや暗いので老人には危険と随時点けておいて頂くよう依頼
 ⇒ 即対応
2)部屋の洗面台の水道の温水利用不能の改善を申し入れ
⇒ 希望があればお湯をポットで提供していると、変更してもらえず。
安全上の問題もあるが、自分で管理できる老人には冬は可愛そう
3)食堂・集会室のエアコン(天井に大きな扇風機)が寒く改善申し入れ ⇒ 変わらず
4)委託している食事業者が、老人向けか味が薄く、水分が多いものばかりと不満だったので
改善申し入れ
⇒ ちょうど委託業者が次月から変更するということで様子見
⇒ 変更後、やはり「まずい」と不満は変わらず

3.朝食の個人対応依頼
義母の自宅生活中の朝食は、毎日欠かさずスライスチーズをトーストに乗せて食べていたが 
施設では、週1回だけパン食。
⇒ 9月頃に毎日の朝食を、事前にまとめてスライスチーズを持参しお預かり頂き、対応頂
けるか相談
⇒ 一応特例だが受け入れて頂く。但し、週1回の全員パンの日に、義母にチーズを載せた
トーストが2枚出されたことが2度発生。あり得ないミス、というか、何も考えていないと
いうか、注意を依頼し、改善へ

4.インフルエンザ予防接種について
自宅宛送られてきた予防接種案内を施設に持参し、対応方法を相談
⇒ 当施設経営の隣接する医院の医師が、往診で、まとめて入居者に接種することを確認

5.眼科薬処方について
11月に自宅生活中利用していた(白内障用)眼薬のサンプルを渡して同じものの処方を
依頼したが、全く違ったものが渡された。
⇒ 隣接の施設と契約の薬局に同様のものが入手できるか確認。医師の処方があれば出せ
るとのことで、施設に事情を説明し要請。1週間後、改善。

6.洗濯物盗難の被害妄想
10月に、これまでもあったことと、下着が盗まれたと義母から私に。
本人の言い分を聞き、施設に確認を申し入れ。
責任者と、本人の状況を聞き、被害妄想かと・・・。
本人の思い込みを取り除くために、本人希望の洗濯物の取り扱い方法に変えることを双方で
確認。保有の下着類の枚数なども調べて双方保管。室内干し用ハンガーを買い求め、本人も納得。

とまあ、私が本人と施設の間に立って、種々やり取りしてきました。

(洗浄機付き温水トイレ設置作業中)

入居から半年くらいは、「家に帰りたい」と一言も言わなかったのですが、10月でしたか、
夫婦で訪れた折り、ふと「いつ家に帰れるかな」と漏らしたことで、またまた妻の心身の健
康状態が不安に。

そこで、元のように、私だけが週1回訪問することにしました。
12月に入り、施設の職員からは、「年末年始の帰宅など予定があれば、早めに連絡を」と
いう申し出があり、とても自宅受け入れはムリなので、夫婦で不安に思っていました。
12月下旬に入る前に、本人から「迷惑がかかるから家には帰らない」と。
入居している人たちとそうした話をする機会があったのでしょう。
帰らないという仲間に同調したのでは、と思います。

この間、私たちの3人の息子たちの内2人が、彼らの子ども=ひ孫も連れて訪問しました。
その内の一人は、生後4か月の男の子で、昨日のことです。

衣類についての希望も、寒くなるにつれ多くなり、家にあるものを探して持って行ったり、
ないもの・欲しいものを新しく買い求めたりと対応。
入居仲間からお菓子などを戴くことが多く、お返しを買ってきてくれとか、義母自身が、
孫に好みの菓子を帰省時に買ってくるよう頼んだり。
毎週持参する、数種類の果物や、時々料理して持参する好物の料理は、常に完食。
家にいるときに常飲していた、ペットボトルの水も、24本入りを2ケース単位でネット
で注文し、施設に直接届くよう手配。

入居仲間がいるせいか、張り合いがあるのでしょうか。
自宅生活時よりも、元気になった感じがしています。

今月12月上旬、市役所から、介護保険の更新=要介護認定の更新時期の案内がきました。
今年1月に初めての認定を受け、その更新時期が来たわけです。
早いものです。
2人のケアマネにこの件での相談のため施設に行き、書類記入事項など確認し終えた後、
突然、「話が」と言われて耳にしたのが・・・。
「私たち、今月で辞めることになりました。」
「引き継ぎが必要で、その日程を決めて頂きたい」と。
詳しい事情は聴けませんでしたが、経営者と行き違いがあったようで、先週突然決まった
とのこと。
後継のケアマネージャーの事業所は、名古屋市に本社があり、親会社がそこそこ名が通っ
た製造業。
デイサービス、訪問介護、老人ホームに加えて居宅支援など幅広く介護事業を展開。
(知りませんでした。)
医療もやっていることで、義母のサ高住経営母体の医師が何かしらの情報を得て、そこ
を利用することにしたのでしょうか。
上旬中に、その新しいケアマネジャーとその事業責任者と面談し、新たな契約を締結。
義母の入居に至った経緯や理由・事情などを話し、理解を求めました。

更新手続き書類が届いた市役所には、すぐ出向き、更新のための認定申請をし施設に来
て頂く日程を決定。
22日に、施設の介護を担当頂いている方に同席して頂き、市の認定調査員の方の訪問
調査を受けました。

万一、要介護1から要支援に改善されたと認定されれば、このサ高住の入居要件が要介
護以上であるため不安があったのですが、ケアマネジャー事業者からは、その場合でも
引き続き入居可能と確約を得たので、一安心。

そして迎えた大晦日。
午後には、お節料理を届けます。


-------------------------

私たちの介護は、介護という範疇に入らない、恵まれた例とご指摘を受けるかもしれません。
しかし、私自身は、自分が介護を受ける立場になったら、と常に考え、行動してきたつもりです。

毎日気も体も休まる暇がなく、介護に従事しているご家族や介護職員のご心労は、察して余りあ
る、大変なものと思います。
今年の介護保険法改正で、何か特別に改善されたわけでなく、新・三本の矢による介護離職防止
緊急対策で、何かが急に変わることもない・・・。

来る新しい年、2016年も介護の社会的事情と課題は、そう大きく変わることなく、介護を必要
とする高齢者と、介護に従事すべき家族は増え続けます。
待機要介護者や介護漂流者も。
そして介護職の人材不足も続くでしょう。
中小事業者の経営も困難さは続くでしょう。
願わくば、少なくとも介護現場での悲惨な、悲しい出来事はなくなりますように。
少しずつでも業界が改善され、介護現場で働く方々の処遇や労働環境が改善されることを。
介護に関わる方々にとって、来年が少しでも良い年になりますよう、心からお祈り申し上げます。

この1年、初めて介護を身近に感じ、種々関心を持つと共に貴重な経験をしてきました。
こうした経験を通じて、介護業界の動向や介護をめぐり感じたコト・思うことも多々あります。
ことあるごとのそれらも取り上げることがあるかと思います。
ひとまず、義母の骨折・手術に端を発して発生し、始まったサ高住生活にまつわる介護と諸事情
についてのブログは、今回で一旦終了することにしたいと思います。

(以上2015年12月31日、記)

次回からは、
『98歳義母介護体験記<フェーズ2>:特別養護老人ホーム介護期(2020年5月2日~7月12日)』
というシリーズで、8回にわたって回想します。
今回の<フェーズ1>最終回から5年後の介護事情・介護生活の大変化ですが、その間の介護生活
には皮膚科や認知症不安からの脳外科などの外来診療を要請されたことはありましたが、大きな変
化はなく、義母にとってはほぼ安定した施設生活、私たち夫婦にとってもほぼ安定的にサポートす
る介護生活を送ることができました。
ただし、上記回想の中でも触れましたが、1回目の要介護認定更新では、<要介護1>から<要支援2>
に変更されました。
なんと要介護度が、義母が以前より健康および自立度が改善されたと評価されたのです。
しかし、2度目の認定更新では<要介護1>に戻りましたが。
その93歳義母介護体験記<フェーズ1>から5年後、2020年にサ高住生活中に再度左脚を骨折。
手術せず、保存治療を選択したことで、完全介護が必要な<要介護4>に認定変更され、特別養護
老人ホーム(特養)に転所・転居することになりました。
コロナ禍と重なる中での特殊な義母の特養生活と私たちの介護生活事情を回想します。


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当サイト管理者自身の義母の介護体験を回想するシリーズです。
シリーズは、<フェーズ1>から<フェーズ4>までを予定しており、合間合間に他の記事を差し挟
んでいきます。
<フェーズ1>は、義母が93歳の時に骨折で入院し手術。リハビリの後の退院と同時に「サ高住」=
サービス付き高齢者住宅に入所してその生活を始めた時期の模様を、今は廃止したサイトに投稿した記述を、
回想記として当サイトにほぼ原文通り掲載するものです。
シリーズは、以下の13の記事で構成し、各回記事ごとに、コメントを添える形で進めていきます。
なお、掲載記事内容は、当時2015年時点の介護保険制度と結びついているため、現在の介護保険制度
と矛盾する場合もあります。
ご了承ください。

『93歳義母介護体験記<第1フェーズ:サービス付き高齢者住宅介護期>シリーズ記事リスト』
  1.義母の骨折・入院から始まった老々介護を考える日々(2015/2/21)
  2.地域包括ケア、地域連携診療という仕組みを知る(2015/2/22)
  3.リハビリテーション病院への転院により回復期医療へ(2015/2/25)
  4.自宅介護準備と介護施設検討の矛盾を抱えて(2015/3/1)
  5.介護施設検索から資料取り寄せと見学体験(2015/3/5)
  6.介護保険被保険者になり、老老介護有資格者に!?(2015/3/7)
  7.要介護認定と老人介護被保険者証の交付を受ける(2015/3/8)
  8.介護拒絶する要介護家族と介護者のすれ違い(2015/3/12)
  9.介護支援専門員さんのサポートと介護施設入居日決定(2015/3/13)
 10.介護施設入所説得とサービス付き高齢者住宅入居準備(2015/3/21)
 11.サービス付き高齢者住宅入居と入居時会議、そして入居後の心配事(2015/3/25)
 12.介護施設での居宅サービス計画と介護サービス内容、費用(2015/3/26)
 13.訪問介護計画変更、通所拒否あり。義母、サ高住入居1ヶ月介護生活メモ(2015/4/24)
 14.ケアマネジャー退職・交替とサ高住経営の変化。そして大晦日・新年へ(2015/12/31)

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